倍増した理由

倍増した理由

看護師は女性の仕事だと思われていますが、それは圧倒的に女性の割合が多いからです。しかし、最近は女性に比べるとまだまだ少ないものの、男性看護師の割合も増えつつあります。

男性看護師の割合

ここ数年、男性看護師の数が急激に増えてきています。厚生労働省の報告によると、2018年度の時点で就業していた看護師は121万8606人で、2016年度に比べて7万人近く増えていました。そのうち、男性看護師は9万5155人です。10年前の2008年度時点では4万4884人だったため、2倍以上増えていることになります。しかし、男女の構成割合で見ると、男性看護師は7.8%、女性看護師は92.8%、とまだまだ大きな差が付いています。元々の数の違いがあるため差が付くのは仕方がないことですが、純粋に増加率だけを比べてみると女性よりも男性の方が上回っています。
男性看護師の需要が高まっていることはもちろんですが、最近は男女の比率を揃えるという意味合いも強くなっているからでしょう。女性よりも男性の方が体力があるため、これまで男性看護師は体力を必要とする職場で重宝される傾向がありました。現在もそのような職場での需要は相変わらず高めですが、男女をバランスよく配置した方がいいという考え方が浸透してきていることもあり、都市部の大きな病院では性別に関係なく優秀な人材を採用するようになっています。

一般病棟で男性看護師が増えるとどうなる?

男性と女性では物の見方が違うため、これまでとは違った角度で意見を交換できるようになります。さまざまな意見を取り入れることは業務の改善にもつながるため、もっと働きやすいように環境も整うはずです。また、一般病棟には女性だけではなく男性の患者さんも入院しているため、複眼的なアプローチが可能になります。これまでは女性の割合が多かったため偏った看護になっていましたが、男性看護師が増えることによってそのような偏りがなくなり、均一的な看護ができるようになりました。

看護師を目指す男子学生が増えている

看護師になるには専門の教育機関で学び、国家試験を受けなければなりません。専門の教育機関は短大や専門学校だけでしたが、2002年以降、4年制の看護学部が加わったことで男子学生も「看護師」という仕事に注目するようになりました。とはいえ、男子学生の割合はまだ1割程度です。男性看護師がさまざまな医療現場で活躍し、実績を作っていけば男子学生の数は今後もっと増えていくことでしょう。
看護師というと医療現場で活躍している姿をイメージする人も多いかもしれません。しかし、実際には研究職として活躍している人や訪問看護ステーションを起業して地域医療に貢献している人など選択の道が多様にあります。

男性看護師の働き方のコツをご紹介