キャリアアップへの道
男性看護師は女性看護師よりも少ないため、周りを見渡してもあまり男性看護師がいないかもしれません。自分よりも年上の男性看護師を見かけなければ将来について不安を感じるのも当たり前のことです。
定年まで働ける
基本的に看護師の定年は60歳と決められています。そのため、男性看護師も60歳まで働くことが可能です。定年後も単年雇用契約などで、1年ごとの契約社員として働いている看護師もたくさんいるため、想定しているよりも長く働けます。看護師不足に悩んでいる病院は少なくありません。年をとって体力がなくなったとしても、それまでに培ってきた経験や豊富な知識を必要とする職場も多いため、本人に体力ややる気があれば定年後の再就職も可能です。しかし、若い頃ほど体力はなく記憶力も低下しているため、現役で働いている人たちと同じような働き方はできません。定年後も働くなら、夜勤がなく短時間勤務が可能な職場がいいでしょう。定年後の職場として多くの人が選んでいるのが、夜勤のない介護施設や老人施設などです。
男性看護師のキャリアアップは可能なのか
看護業界は女性の割合が多いため、男性看護師は肩身の狭い思いをすることも多いようです。そのような現状を打破してキャリアアップするには、資格を取得して管理職を目指すのがベストです。
ただし、産科や婦人科など女性の患者さんが多い診療科では男性看護師の採用すらしていないため、そのような職場でのキャリアアップは望めません。将来的に管理職を目指すなら、男性看護師が多い診療科や、女性が嫌がる夜勤を率先してできる職場に転職するといいでしょう。普段から将来について考え、自分を高めることを意識しましょう。男性の数が少ないから、とキャリアアップの道を諦めている人もいますが、そのような気持ちでは管理職にはなれません。諦めず前に進む努力を続けましょう。
男性看護師の需要
増加傾向にあるとはいえ男性看護師の数は元々少ないため、「男性看護師の働く場所はなくなるのではないか」とネガティブに思う人もいます。特に家族がいる人は「家族を養えるのだろうか」と不安になってしまうようです。しかし、男性看護師を必要とする職場は年々増えています。精神的に不安定な患者さんが入院している精神科では大きな声を挙げたり、物を投げたりする患者さんもいるため、いざという時に患者さんを抑えられる男性看護師が頼りにされています。
このようなことから今後も男性看護師の需要が落ちるとは考えられません。働く場所に困る事はないでしょう。ただし、男性看護師が重宝される職場は限定されるため、将来的にキャリアアップを目指すなら男性看護師が重要な役割を果たす職場に転職するといいでしょう。